皆様もご存知、狂言のお話でたびたび登場する太郎冠者(たろうかじゃ)。
狂言ついては、たいして訳も分からず(-.-;)ただ動きや声の質、調子は楽しいと感じ、これまでに数回観てきた。
♪つい先日、NHKの番組で茂山千之丞さんが分かりやすく説いておられたのを、見ることができた。
その中で印象的だったのが、太郎冠者の人物像。
根は真面目で思いやり深い、そして利口。でも、おっちょこちょいであったり、時にやる気がない、お酒好き、等。欠点も様々にある。
それは、どんな人にも当て嵌まることだ。いたって普通、それでいい。
それについて考えてみた。このところ、極端に思えることが多い。
あまりに完璧主義であったり、はたまたそうした完璧と思われた人物が、とんでもない事件を起こしたり。幼児への虐待も後を絶たない。
茂山さんは、こうおっしゃっていた。
「狂言の笑いに、人を蔑むような笑いはない」と。
尊敬されるような大物が、つまらない失敗をして、目下の太郎冠者にからかわれたり...また、上の者が下の者を悪戯心で少しからかってみたり。。目上と目下の関係がとてもデモクラティックなのだ。そしてやっぱりあったかい。
人間関係、社会ってこれでいいのでは?
人間くさくて、人間らしいことが何よりいいんじゃないかなと、「太郎冠者」に思いを得た。
あったかい笑いを観に行きたい。
conbriO!!